概要
繁華街を歩くと色んなヘアースタイルの若者が歩いているやん。この流行はどのように生み出されるんかな?そもそもヘアーって昔はちょんまげ、おかっぱ、戦時中は坊主という決まったスタイルがあったが、時代が流れて大きな変化を遂げていった。今回はヘアースタイルの流行は何をキッカケに変化していくのか。それを歴史から紐解いていくで。
ヘアースタイルの進化
カミソリによるカット
武士の時代は兜をかぶるのに適したヘアースタイルである『ちょんまげ』&『月代(さかやき)の剃り込み』が流行していてん。『ちょんまげ』は頭の上で髪を‘ちょこん’っと束ねたヘアーで、『月代の剃り込み』は額から頭の中央部の月代と呼ばれる部分を剃り上げたヘアースタイルやで⬇️図1
しかし、時代が流れて、坂本龍馬らが活躍した幕末の激動時では、龍馬のようにちょんまげヘアーでない日本人が多くなってきた。
龍馬のヘアーは『総髪( そうはつ)』と呼ばれるオールバックのヘアースタイルで、月代の剃り込みは無くなっていった⬇️図2
このようにその時代の主役によって、ヘアースタイルが変わってきた歴史がある。
ココで疑問だが、龍馬は武士の家系であったが、なぜちょんまげや月代をしなかったのであろうか。ココでオム目線だ。
なぜ龍馬は月代&ちょんまげをしなかったか?
当時、幕府の考え方では海外の軍事力に対抗できないと龍馬らは考えていた。これでは日本は海外に負けると。そこで幕府のやり方に対して反発する意思表示の表れの1つとして、月代&ちょんまげスタイルをやめたんかもしれへん。この歴史から考えると、反発心や改革心がヘアースタイルに現れるということがわかると思うねん。国を変えるのは難しいので、まずはヘアースタイルから一歩を踏み出したんかもしれへんな⬇️図3
カットはカミソリからハサミへ
龍馬の時代はまだ髪を抜くかカミソリで剃る時代であった。
現代のようなハサミを用いたカット技術が使われるようになったのは、第二次世界大戦が終わって以降のことで、イギリスのヴィダルサスーンが開発したハサミを用いたカット技術が日本に伝わったからと言われている。
現代のヘアースタイル例
ショートマッシュ系(ヘアースタイルの一種)
オムが最近ハマっているのはショートマッシュ系だ。
このヘアースタイルの特徴は、マッシュルームのような丸みの内に、直線性のあるシャープなラインが融合したデザインが素敵なところやわ。例えば、進撃の巨人のリヴァイ兵長やな⬇️図5
リヴァイのようにするには、2点やで⬇️
①前髪が一番長くなるようにして、後頭部に繋がるラインが耳の半分くらいの位置を通過するように長さを調整すること
②髪をすかないことで得られるツヤと丸み
マッシュルームの内側はバリカンで剃るねんけど、この剃る長さがある程度決まっているようやわ。
オムを担当した美容師さんによれば、6mm、9mmのサイズがあるねんて。
マッシュルームのような丸みを出すポイントとしては、髪をすかないこと。髪の量を減らすと、シルエットが丸でなく、ひし形になりやすいようやわ。また図5にあるようにツヤも出にくくなるしな。
そもそもこのヘアーに興味が湧いたのは、直毛で髪が元気よく立つので、長さを長くすることで、それを抑え込むことができるからやねん。
オムの場合、後頭部はツーブロックではなく、カリアゲにしてもらった。
こっちの方が、頭の頂点から後頭部あたりの絶壁が目立たへんようやわ⬇️図6
架空キャラのヘアースタイルの問題点
アニメや漫画のキャラクターのヘアーを要望されるケースはあるようだが、美容師としては課題として考えているねんて。というのも、架空のキャラクターなので、人間に置き換えた時のカット後のイメージが難しいようやわ。
たしかにそれは納得できた。例えば、アニメの実写版は見ていて不自然に見えることが多いのは、架空を現実化させるのに無理があるからやと思うねん。
なぜショートマッシュが流行っているのか?
メディアの影響であろう。アニメの他にアイドルの影響を受けたという人もいるであろう。
アイドルの〇〇君がカッコいいからそのヘアーにしたいというのはわかる気がする。
アイドルのヘアーが自分に似合うとは限らないが、自分の好きな人と同じになれたことは精神的な満足が得られると思うな。これは効率性、コスパを重視する社会ではなくなってきているかもしれない。
さらに深く考えて見ると、オムはメディアの流す情報から選択しているということに気付くようになった。
逆を言えば、メディアが流していない情報をいち早く知り、行動すれば先駆者になることができる。
現代は簡単に情報が入手できるから、反発心や改革心を源に情報を組み合わせて新しい分野を開拓していくチャンスがある。
日本を変えた坂本龍馬はすごいけど、そこまでのレベルは難しいから身近なことから先駆けとなればイイと思うねん。
仏教と美容業界との調和
最後にヘアースタイルについて、仏教的な点から捉えていく。
みんなもご存知のように仏教では髪を生やすことは禁じられている。
ここで君のツッコミが入りそうだ。
「浄土宗などのお坊さんが髪の毛を生やしているケースがあるやん!」って。
この点についてオム目線で深く考えてみよう⬇️
なぜ髪の毛を生やしているお坊さんがいるかというと、浄土宗などの大乗仏教の考え方では他人のために行う欲は良しとされてるねん。髪の毛を生やすことで美容業界にも貢献できるから、他のための欲として扱われるんちゃうかなと思うわけだ。仮にみんながお坊さんになってしまうと、美容業界が潰れてしまうよね。それではいけないから、一般人と同じように髪を生やすことを良しとしたのではないんちゃうかな。このように仏教はその時代に合わせながら進化していると思うねん。
まとめ
①ヘアースタイルの変化は反発心、改革心が源であろう
②流行はメディアが流す情報から生まれる。現代は個人が簡単に情報を入手できるので、①を原動力に流行の先駆けになれるチャンスがあるだろう
③仏教は時代に合わせて進化しているだろう